この記事の内容を踏まえた、総集編があります。是非お立ち寄りください。
総集編はこちら。「ボルボV40 D4 静音性能を他の車と比べてみた」です。
ディーゼル車を選ぶときに悩むのが、車内に侵入するエンジン音やロードノイズ。
あまりに大きいと車内での会話が成り立たなくなる可能性もあります。
試乗でチェックできればいいのですが、欲しい車にウキウキ気分で試乗していると、チェックするのを忘れてしまうもの。
一番いいのは、数値で見ることですね。
そんな「音」の悩みを解決する、ボルボV40 D4 の静音性能を以前チェックしましたが、今回、より参考になる(かもしれない)車種のデータを取ってみました。
V40 D4 の静音性能を iPhoneアプリDecibel Xでチェックする
比較のために音量測定器を買ってもらうわけにもいきません。前回同様、iPhone用アプリを使います。
今回あげる数値を参考にして、今のご自分の車で計測して、どれくらいの静音性能か確認してみてくださいね。
使用したアプリはこちらです。
「Decibel X」
iPhoneを音量測定器にしてくれるアプリです。無料で使用できますが、肝心なところで広告が入ってなかなか使いづらい。
でも、すこし測定するだけですから問題ありませんね。
騒音の参考
まず参考として、比較的うるさそうな場所と比較的静かそうな場所で音量を測定してみました。
ディスカウントスーパー店内 | 83.3db |
4車線で交通量の多い幹線道路 | 81.1db |
iPhoneのDecibel Xで計測すると、こうだよ、という参考です。
前回計測した車はこちら。
ニッサンAD 1.2L CVT
シチュエーション | 音量 |
---|---|
アイドリング中 | 64db |
走行平均 | 88db |
最大音量 | 94db |
ディーゼルエンジン搭載路線バス
シチュエーション | 音量 |
---|---|
アイドリング | 78db |
走行平均 | 84db |
最大音量 | 88db |
計測方法は、助手席にiPhoneをじか置きしています。
ボルボ V40 D4の静音性能
ボルボディーゼルは、190馬力、トルク40kgfmの、4気筒クリーンディーゼルです。
前回計測時に、アイドリングはバン車より大きめの70db、走行平均は75db。ガラガラとディーゼル音は聞こえますが、力強くて頼もしい、としています。
シチュエーション | 音量 |
---|---|
アイドリング | 70db |
走行平均 | 75db |
最大音量 | 81db |
アイドリングはガソリンエンジン車より、かなり大きい音なのだとわかりますが、走行音でエンジンの影響は受けず、どちらかというとロードノイズが大きいようです。
静音自慢の車で計測
今回計測できたのは、トヨタの誇るハイブリッドシステムを搭載した大衆車、カローラフィールダーハイブリッドと、少し古いですが作りはクラウン以上セルシオ以下と言われた小さな高級車、トヨタプログレです。
トヨタプログレの静音性能
たぶん一番わかりやすいデータが取れるだろう、高級車のプログレ。販売価格ではボルボV40 と重なります。
今までの表と明らかに違うのは、音の上下の振れ幅がとても小さい事。
レクサスブランドを日本で立ち上がる前のトヨタ車は静音に定評があり、製造終了から10年経った今でも、高い静音性を発揮しています。
シチュエーション | 音量 |
---|---|
アイドリング | 65db |
走行平均 | 69db |
最大音量 | 79db |
これが、ザ・静音。静かな車とは、このような車の事なのですね。納得しました。
カローラフィールダーハイブリッドの静音性能
乗ると判ります。ハイブリッドカーは静かではない。
もちろん、ハイブリッドシステム搭載の高級車のなら、静音性も高いのでしょう。
ですが。あまり静音性の対策がされていないハイブリッドカーは、車速やトルクとは関係のないところでエンジンが起動したり、速度が乗ると完全にエンジンを停止したりなど、違和感を感じます。
もちろん素晴らしいシステムには変わらないのですが、静音対策は別の話のよう。
ハイブリッドカーなら静かだろう、と考えてはいけないようです。
走行はスタート、定速走行、ブレーキ、アイドリングを2セット繰り返しただけなのに、このバラツキです。
EV走行でまかなえる場合は、エンジンがかからないのが特徴ですね。逆に、蓄えている電気が少ないと、いつでもエンジンが回っています。
発電中のエンジンは意外と高回転のようで、うるさいのが印象的。
シチュエーション | 音量 |
---|---|
アイドリング | 60db |
走行平均 | 75db |
最大音量 | 86db |
加速ではそれなりに踏み込んでいるので、エンジンとモーターの同時使用です。
ここはターボつきで静音対策もしっかりできているV40に軍配が上がりますね。
V40 D4の静音対策が光る
加速の時にもエンジンを荒げないボルボは、実にジェントルマン。
そもそも、静音性で難のあるディーゼルエンジンを、よく対策してあります。
軽やかなエンジン音で、背中を押されるような加速感は、逸品です。
ヨーロッパでは2040年に内燃機械搭載車は販売できなくなります。
良いエンジンを搭載した車を購入する機会は、あと僅かなのかもしれません。
ボルボのディーゼルモデル D4 を、積極的に安心して購入した下さい。